お茶をテーマに深ぼった清明&穀雨の4月。お茶を沢山飲んだあとは、何か一つ、甘いものを口に入れたくなるのは私だけではないはずだ。
台湾の「愛玉子(オーギョーチ)」、おはぎのようなマレーシアの「セリムカ」、ぜんざいに似たベトナムの「チェー」など、アジアの多種多様なお菓子は、取り立てて甘党ではない私にとってもワクワクするトピックだ。
日本では茶道の確立とともに、木の実、アワビ、松茸の煮物味噌を付けた餅、焼き栗などが菓子として用いられており、長い間、料理の一つとして「酒の肴」ならぬ「茶の肴」という言葉があったらしい。砂糖の使用が広まったのは安土桃山時代以降、南蛮貿易によりポルトガルやスペインから金平糖、有平糖、ぼうろ、カステラなど卵と砂糖をふんだんに使うお菓子が輸入されたことが始まりとされている。「スイーツ」と一…