「スーパーマーケットで手に入る食べ物で肉体を維持することはできるけれど、魂を維持することは難しいと常々思ってきた。」
「食とアニミズム」というWebサイトを運営する、玉利康延さんの言葉だ。
「食とアニミズム」は、すべてのものに霊が宿っている”アニミズム”という考え方と、食べものの関係性を探る取り組みだ。世界中の食べものに潜む、自然信仰や自然崇拝、精神的な営みを浮かび上がらせる。
本ニュースレター「Asian Foodlore Magazine」も、手間暇がかかるから、収入に見合わないからといった理由で見捨てられてきたものを改めて学び、現代の暮らしに合った形で残していきたい、そんな想いで運営してきた。私たちが現代生活のなかで見捨ててきたのは、物質としての食べものだけでなく、食にまつわる信仰や精神的な営みでもあ…